サウナの健康効果:ととのう体験と科学的根拠

投稿者 :大宮高志 on

サウナの基本的な効果とは?

サウナは、古くから健康とリラクゼーションのために利用されてきました。サウナに入ることで、体温が上昇し、発汗が促進されます。これにより、体内の老廃物が排出され、血行が良くなるとされています。実際、フィンランドの研究によると、定期的にサウナを利用する人々は、心血管疾患のリスクが低下することが示されています(Laukkanen et al., 2015)。

「ととのう」体験とは何か?

「ととのう」とは、サウナに入った後に感じる心地よいリラックス状態を指します。この状態は、サウナでの高温とその後の冷水浴、そして休憩を繰り返すことで得られます。

まずサウナと水風呂で交感神経が優位になります。交感神経は活動するときに働く神経で、このときアドレナリンも放出されます。そのあと休憩すると今度が副交感神経が優位になり、心身ともにリフレッシュされます。具体的には、サウナ後の冷水浴で血管が収縮し、その後の休憩で再び拡張することで、血流が促進されます。

副交感神経が優位のときは通常アドレナリンは放出されないのですが、休憩した直後はまだアドレナリンが残っていて徐々に減少していきます。この間約2分なのですが、この時間がととのった状態と言われています。(医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?加藤 容崇 著)

サウナの健康効果を裏付ける科学的根拠

サウナの健康効果は多岐にわたります。例えば、サウナに入ることでストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが低下することが報告されています(Kukkonen-Harjula & Kauppinen, 2006)。また、サウナは免疫機能を向上させるとも言われており、風邪の予防にも効果的です。さらに、サウナは筋肉の緊張を緩和し、運動後のリカバリーを助ける効果もあります。

サウナの利用方法と注意点

サウナの効果を最大限に引き出すためには、正しい利用方法が重要です。まず、サウナに入る前には十分な水分補給を行いましょう。サウナ内では10〜15分程度を目安にし、その後は冷水浴を行います。このサイクルを2〜3回繰り返すことで、「ととのう」体験を得ることができます。ただし、心臓に負担がかかるため、持病がある方や高齢者は医師と相談の上で利用することが推奨されます。

サウナの効果を実感するための具体例

具体的な例として、フィンランドのプロアスリートたちは、トレーニング後にサウナを利用することで、筋肉の回復を促進しています。また、日本でもサウナ愛好者が増えており、サウナ後の「ととのう」体験をSNSでシェアする人々が増加しています。これにより、サウナの健康効果が広く認知されるようになりました。

まとめ

サウナは、心身のリフレッシュや健康維持に非常に効果的な方法です。科学的な根拠に基づいた利用方法を守ることで、「ととのう」体験を最大限に楽しむことができます。定期的なサウナ利用は、ストレスの軽減や免疫力の向上、さらには心血管疾患のリスク低減にも寄与します。サウナの効果を実感し、健康な生活を送りましょう。

参考文献: - Laukkanen, T., et al. (2015). ""Association Between Sauna Bathing and Fatal Cardiovascular and All-Cause Mortality Events."" JAMA Internal Medicine. - Kukkonen-Harjula, K., & Kauppinen, K. (2006). ""Health effects and risks of sauna bathing."" International Journal of Circumpolar Health.


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